今回は私が思うオリンピックのeスポーツ部門で格闘ゲーム(ストリートファイター6)が採用された場合での、プレイヤー側の経済効果について説明していきます。
以前、カプコンが主催する大会で優勝賞金が1億円以上というニュースがありました。
どうしてカプコンはこれほどの高額の賞金額を用意したのでしょうか?
ストリートファイター6を売りたいというだけでこれほどの賞金を用意するとは考えにくいです。
まず私の予想を先にお話しすると。
格ゲーは継続するハードルが高くプレイヤーが増えにくいゲームで、それゆえにスポンサーも付きにくいです。
しかしオリンピックをきっかけにお金の動きが大きくなれば、『人が増え』『スポンサーが増え』『業界も大きくなる(続いていく)』と思われます。
ですので、メーカーだけでなく運営側やプレイヤーもお金が動く量を増やすためにはどうするかを考えていかなくてはいけません。
理由は後でお話しますが、オリンピックまでにお金が流れる仕組みや土台を用意しておかなければいけないのです!
私も1人のプレイヤーとして格闘ゲームが存続してくれる事を祈るばかりですが、祈っているだけでは結果は変わりません!
- どうしてお金が流れる仕組みを用意しないといけないのか
- どうやって格ゲー業界のお金の動きを増やすのか
- オリンピックで採用される事でどのようにお金が動くのか
- 我々プレイヤーは何ができるのか
格闘ゲーマーは『お金が動く』と聞くと拒否反応を示す方が多いと思いますが、そこを一旦抑えて一緒に格ゲー界の未来を考えていただけたらと思います、おねがいします。
現在海外ではゲーミングコーチが仕事にできるような土台が出来上がっているみたい。
未来的に日本でも格ゲーが副業になったら最高よね!
どうしてお金が流れる仕組みが必要なのか
まず最初に『どうしてお金が流れる仕組みが必要か』についてお話します。
まず、格闘ゲームは基本的に個人対個人のゲームです。
勝敗の全責任は自分にあり負けた理由を他人に押し付ける事ができません。
そしてその勝敗を喜び合える仲間もいないため、モチベーションが保ち辛くもあります。
そこが複数人でチームを組んで遊ぶFPSのゲームとの違いですね。
一緒に始めた友人がライバルにもなるため、時には実力差が出てきます。
すると同じ舞台で遊ぶことが難しくなりやめてしまう事が多くなってしまいます。
今はまだ過去の格ゲーブームがあった時のプレイヤーが残っているため維持できていますが、このままでは格ゲー界はプレイヤーの高齢化+プレイヤー数の減少で業界が縮小し、いずれ新作が無くなってしまう可能性が高いのです。
それを防ぐために、まずは新規プレイヤーに興味を持ってもらう必要があるわけですね。
そのために必要なものは『人気』と『面白さ』と『金』です。
『人気』は現状オリンピックに選ばれてメディアが煽るくらいしか思いつきません。
布教活動はプロ格ゲーマーや人気実況者が頑張ってくれていますので、プレイヤーとして出来る事はそれを応援・参加するくらいだと思います。
『面白さ』はゲームメーカーに全てを託すほかありません。
プレイヤーとして出来る事は意見・感想をメーカーに伝える事くらいですね。
『金』に関して今回はゲームメーカー(カプコン)が巨額の投資をしてくれましたが、毎回それができるわけもありません。
ですがプレイヤーで関与できる部分があるのではないかと私は思っていますので、それをお話していこうと思います。
まずは個人が動く
お金が動く事でおそらく最初に『個人』が興味を持つ事になると思います。
まさにスト6でカプコンが「CAPCOM Pro Tour 2023 / CAPCOM CUP X」優勝賞金100万ドル、賞金総額200万ドル以上となることを発表し、プレイヤーや一般人が興味を持ったわよね!
ただ正直な話、大会の賞金の恩恵を受ける人間は殆どがプロゲーマー側の人間で一般プレイヤーには殆ど恩恵がありません。
そのような人達に『このゲーム(スト6)面白いよ』とメーカーが頑張って宣伝している状態です。
従来のストリートファイターよりも新規が参加しやすいシステム(必殺技にコマンドが不要になるモダンスタイル・従来通りのクラシックスタイル)も導入されましたし、熟練者が初心者を弄ぶ「初心者狩り」もし難いようにもなりそうです。
スト6はプレイヤーランクが下がらないシステムになるらしいので、わざと負けてランクを下げて初心者狩りをする事が出来なくなると思います。
アカウントを作り直せば可能ですが、steam版はまたゲームを購入する必要があるので敷居が高いです。
あとはPS版がどのように対策されるか次第ですね……。
次に企業が動く
個人が増えたら次は『企業』が興味を持つ事になります。
人が多く集まる場所は商売のチャンスになりますので、プレイヤーに関連した商品を考えたりコラボを考えたりするわけです。
ですが、古来からの格ゲーマーは物を買うくらいならゲームをします!
ゲームをする事が一番の楽しみであり、相手に勝って賞賛される事が一番のご褒美だからです。
おまえらゲームとその関連機器以外にいったい何を買ってくれるの???
と、企業は頭を悩ませているに違いありません。
可能な限りで構いませんので、コラボ商品や関連商品を買ってあげて下さい。
スポンサーの定着も業界拡大に必要な事なのは間違いありませんので……。
でも、ゲームに関する商品以外で格ゲーマーが欲しがる商品ってなんでしょうね?
ゲーマーが欲しがりそうなものはお菓子やエナジードリンク、お酒くらいのイメージしかないです……。
そしてメーカーが動く
そして最後に『メーカー』の次回作(+大会の賞金)に期待できるようになります。
プレイヤーとしてはこれが一番の楽しみですね。
メーカーに資金があっても旨味がなければ開発されなくなるのは自然な事なので、格闘ゲームでまた稼げますよと思わせなければいけません。
そのためにもゲームを購入してくれるプレイヤーと企業が必要不可欠になるわけです。
どうやってお金の動きを増やすのか
次にどのようにして格ゲー業界でお金を動かすのか考えてみようと思います。
実現可能であるかどうかは正直わかりませんし試してみようと思ってくれるプレイヤーが増えないと実現できませんが、メーカーだけでなくプレイヤーにもメリットがあると思います。
スパー相手(練習相手)に対価を支払う
プレイヤー側として明日からでも出来る事はスパー相手に代金を支払う事です。
公式大会での賞金がかなり巨額になった事で、相対的にゲームの対策の価値も上がる事になります。
それに本来であればスパー相手の時間を頂いているわけですから、対価を要求されてもおかしくはありません。
あまりに初心者の人が対価を要求する事は難しいですが、スパーをお願いする側が必要としている相手というのは色々なランク・キャラで変わると思います。
プロが要求するスパー相手と、中級者や上級者が同じ位の相手と10先をする際のスパー相手は違ってくるわけです。
ですが今まで無償でキャラ対策をしていた/してもらっていた事を考えると、そう簡単にそのような流れができるとも思えません。
それに、スパー前にわざわざ口座を伝えて振り込んで貰うのも何だか気が引けるというか、個人情報が知られてしまうという問題もあります。
そこで現状で使えそうなサービスが「GameRoom」というサービスになります。
GameRoomの登録方法や使用方法についてもまとめた記事がありますので、興味がある方はぜひご覧ください。
検索したところストリートファイター5をサービスに入れている人は10人居ない程度でした!
公式にストリートファイター6タグを作らせるくらい流行らせたい!
Metafyというゲーマーとコーチを結ぶマーケットプレイスでは海外の有名格ゲーマーが出品しています。
例えばpunk選手は1:1コーチングが$75/30minだったりと、ゲーマーが稼げる仕組みを作っています。
ただサイトが英語ベースのため日本人が使うにはちょっと敷居が高いですね。
このサービスを使う事で安全に出品者(スパー相手)に対価を支払う事ができるようになります。
調べてみたところ、現状設定できる価格帯は30分につき400~10000コイン(1コイン1円)のようで、運営側が15%を差し引く事になります。
ゲーセンでスパーして貰うと考えれば妥当なお値段ではあると思います。
とはいえ、今の時代でこれに賛同してもらえるかは難しいところではありますね。
実際に明日からでもスパー相手に支払われれば一番良いのですが、まずは格ゲー(スト6)プレイヤーが登録する事が大事だと思っています。
なぜ登録する事が大事なのかは先の項目で説明します。
コーチをしてもらい対価を支払う
スパーと似ているようで少し違いますが、コーチ(指導)をしてもらい対価を支払う事です。
これも大会賞金が上がった事で需要が増える可能性がありますが、それ以上に新規プレイヤーが「格闘ゲーム(ストリートファイター6)とは?」を熟知するために需要が増える可能性があります。
これに関してはスパーとはまた違う才能が必要になってきますので、極端な話で言えばプレイは上手くなくても教え方や観察眼があればする事が可能です。
サッカー日本代表の元監督であるザッケローニ氏は16歳で肺の病気に罹り2年間運動禁止を言い渡されたあとに20歳でサッカープレイヤーを引退していますが、日本代表の監督になったりしています。
プレイヤーと指導者は必要な能力が違う訳ですね。
例えば今まででしたらTwitter等のコミュニティで『初心者です、教えてください!』と声を上げて有志の方に教えてもらうという流れが一般的でした。
ですが、そのようにお願いをする勇気のない私のような陰キャも多数います。
嫌らしい話になりますが、そういう人が『お金を払っているから』と気兼ねなく上級者から教えを受ける事ができるのもGameRoomのようなサービスの良い点かもしれません。
それでも私は3日位は躊躇すると思いますけどね!
これが一般化した時には、コーチをする側は事前に教えるメニューの内容を考えておいた方がいいかもしれませんね。
みたいな感じでしょうか?
先生によって教える内容が変わってくると思いますので何だか楽しそうですね!
コラボ商品を買う
これはスポンサーの商品が直接売れてもスト6効果かどうかが実感し辛いと思いますので、コラボ商品が出たら無理がない程度に購入するのも手ではあると思います。
他にもご存知でしたら教えてください!
オリンピックで採用でどのようにお金が動くのか
それではいざオリンピックでストリートファイター6が採用された場合について考えてみようと思います。
今のまま(スト5終了時点の状態)で進むとどうなる?
例えとして2023年に高額賞金で注目を浴びたストリートファイター6が2024年のパリオリンピックで選ばれたとしましょう。
まず日本オリンピック委員会は『誰を国の代表選手にするか(オリンピック強化指定選手)』を考えます。
それは恐らく2023年の大会で好成績を残したプレイヤーや今まで実績があるプレイヤーが候補に挙がると思います。
そして問題となるのが以下になります。
2. 事業
本会は、強化指定選手の効果的な強化活動の展開を図るため、以下の事業を実施する。
公益財団法人 日本オリンピック委員会公式HPより引用
- 1)強化指定選手の日常の健康と体力を管理するため、定期的に健康診断・体力測定等を実施する。
- 2)強化指定選手の強化活動に必要な助言、指導を与えるために、競技団体から推薦された者の中より、コーチングスタッフ、マネジメントスタッフ、情報・戦略スタッフ、医・科学スタッフ(以下「強化スタッフ」という。)を認定する。
- 3)強化スタッフの相互連係を図るため、強化スタッフ連絡会議を開催する。
- 4)強化指定選手の国際競技力の向上を図るため、各競技団体が実施する国内外の強化合宿、海外遠征等の事業に対して補助する。
- 5)その他強化指定選手の強化に必要な諸事業を実施する。
いわゆる『補助金』というやつです。
オリンピック強化指定選手の能力向上のために補助金が出る訳ですが、ここで少し考えて欲しい。
現状、プロゲーマーの能力向上にお金がかかるのか?
道具で言えば、環境に適したモニター(オリンピックで使われるヘルツのモニター)、PCもしくはPS5、操作デバイス、イス・テーブル、ヘッドホンくらいでしょうか?
しかもそれほど激しく消耗する事もないのでそれほどお金がかかりません。
そしてスパー相手へのお礼は……選手によってあったりなかったりするのでしょうか?
お礼の品を送っているチームがあるのは知っているのですが、そのあたり全てが透明化されているわけではないので不明です。
ですので今まで通りランクマをしたりトレーニングモードで研究をしたり有志にスパーを頼んだりと、『道具をあげるからあとは勝手に強くなってね』という状態になるのではないかと思います。
スパー・コーチにお金がかかるようになると?
賢明な皆様ならもうおわかりだと思いますが、スパーやコーチに時給が発生するようになる事でそれだけの補助金も出してもらえるようになると思われます。
新しい競技で前例がないからこそ時給は決まっていないので青天井です。
極端な話ですが、買い手さえ居れば『日本最高峰のスパーだから30分10,000円』と値段を付ける事も可能です。
しかしオリンピック化が決まってから慌ててその仕組みを作ろうとしても遅すぎます。
実際に今すぐに対価を支払うかどうかはおいといて、まずはスト6プレイヤーが多数登録しているという事実(仕組み)が大事になってくると思います。
『賞金額が上がった→スパーにお金がかかるようになった』という流れをオリンピック委員会が納得できるような状態にしておかなければいけないわけね!
ですので最初にお話ししたように、オリンピックまでにお金が流れる仕組みを用意できるのが理想です。
そして、これが浸透すれば今までの格ゲー層とは違う人達も興味を持つ可能性が出てくるのではないでしょうか?
我々プレイヤーは何ができるのか
最後になりますが、改めて我々プレイヤーができる事をまとめます。
- とりあえずGameRoomに登録をする
- 買えるコラボ商品を買って業界を支える
- スト6を全力で楽しんで、可能なら外(動画・SNS等)へ発信する
2023年にストリートファイター6(格ゲー)の未来をかけたカプコンの動きを無駄にしないためにも、我々プレイヤーができる活動をしていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これで実際に格ゲー業界の未来が変わるかどうかは断定できませんが、何もしないよりは良かったと思える未来が来てくれればと思っています。
これを読んでくれたあなたも「こんな事してみたらどうだろう?」というアイディアがありましたらお気軽にコメント頂けたら嬉しいです。
そして今回のようなゲーム自体に触れない記事ではなく、ちゃんとゲームに触れている記事は沢山ありますので興味があればぜひ見ていってください。
それでは皆様、趣味で活きるゲームライフを!
子供の頃からゲームと漫画を糧に生きてきた人。 大人になりレザークラフトが追加され、日々趣味に触れて生きています。 趣味があってこその人生!
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